ロドリゴ・ドゥテルテ大統領とは何者なのか

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過激な発言を繰り返すことで日本でもたびたびニュースで報道されている、フィリピンのドゥテルテ大統領。彼はいったい何者なのでしょうか。




スピーチでの発言「もし死んだら、謝るだけだ」

先日、こんなニュースを見ました。

Duterte to Poor: ‘If you die, I’m sorry’
ドゥテルテは貧困者に言う:「もし死んだら、謝るだけだ 」
(INQUIRE.NET)

(出典:Wikipedia

3月26日にマライバライ市(Malaybalay)で開催されたお祭り、カムラン・フェスティバル(Kaamula Festival)のスピーチで、ドゥテルテ大統領が言った発言です。これは麻薬密売人や麻薬を使用したと疑われた人々に対するもの。ドゥテルテ大統領は、麻薬に手を染める人のほとんどが貧しい家族出身であり、お金持ちは麻薬などやらないと語りました。

麻薬によって逮捕された人々の多くは、口をそろえて「お金がないこと」を言い訳にしています。

5年前、私はフィリピンにある女性のみが送られる刑務所を訪問したことがあります。何人かと話すことが出来なのですが、多くの人はかなりの貧困で生活をするために犯罪を犯してしまった人でした。

しかしながら、ドゥテルテ政権下では、貧困は犯罪の言い訳にはならないのです。

過激な発言を繰り返すドゥテルテ大統領は、日本のメディアでも大きく取り上げられています。しかし、彼がフィリピンで非常に人気があるということはあまり報道されていないようです。

ドゥテルテ大統領は何者なのか?

(出典:Wikipedia

ドゥテルテ大統領のプロフィール

・ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ(Rodrigo Roa Duterte)
・フィリピンの政治家でダバオ (Davao)の市長を6期務めた。現在は第16代大統領。
・1945年3月28日生まれ(法律家の父親と学校教師の母親との間に生まれる)

1945年、フィリピン中部ビサヤ諸島にあるレイテ州(Leyte)に生まれ、ミンダナオに移り住みます。彼の父親Vicenteは野心的な政治家であり、ダバオの地方官僚と務めた後、マルコス政権の閣僚を務めます。その後Vicente はドゥテルテと5人の兄、学校教師だった母Soledadを残して56歳で亡くなります(1968年)。

ドゥテルテは弁護士としてトレーニングを受けた後、ダバオで検察官の職に就きます。1986年の人民革命(エドゥサ革命)の都市にダバオの副市長に任命され、1988年には市長に当選します。すなわち、約30年にわたって継続的にダバオの政治に関わっていたことになります。

ドゥテルテがダバオの政治に関わり始めた1980年代、ダバオは”murder city”、日本語では「殺人の街」と呼ばれるほど治安が悪く危険な都市でした。フィリピン南部ミンダナオ島にあり、今ではマニラとセブに次ぐ第三の都市です。しかし当時は市民は何十年にも渡ってコミュニスト、イスラム分離独立主義者、犯罪組織に脅かされ苦しんでいました。ドゥテルテは市長となったとき、市民に対して法と秩序と取り戻すことを誓ったのです。

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ダバオ市長時代の功績

(出典:Wikipedia

ドゥテルテは1998年に初めてダバオ市長に選出され、1998年まで3期を務めます。その後2001年から2007年にも改選し3期を務め、合計で6期市長を務めます。

ドゥテルテが大統領となれたのはこのダバオ 市長時代の実績があったからだと言えます。ドゥテルテが市長となる前は「フィリピン最悪」の治安だったけれど、ドゥテルテ執政下で劇的な回復を果たし、経済は活性化し、人口は112万人(1999年)から144万人(2008年)へと大きく増加しました。現在では「東南アジアで最も平和な都市」と言われるほどになったのです

この時代、ドゥテルテは「犯罪者は殺す」と公言。実際に警察官が犯罪者を射殺することを奨励しいて、自身でも躊躇なく犯罪人を射殺していたことから「処刑人」とも言われていました。

ダバオを劇的に変えた功績が市民から認められ、ドゥテルテはまさに「スター」のような存在。ダバオを訪れてみると、ドゥテルテが印刷されたTシャツやポスター、ドゥテルテの香水まで市場で売られています。市内のいたるところにドゥテルテの等身大ボードが置かれています。一種の「パーソナリティ・カルト(個人崇拝)」のようにも見え、デモクラシーと言うよりも独裁政権の時代のようにも感じられる風景です。

日本では様々なニュースが流れているようですが、ここフィリピンでは、大人気でスター的存在なのです。

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2016年に第16代大統領に就任

(出典:Wikipedia

2016年5月、39%という高い支持を国民から得て、第16代大統領に就任したドゥテルテ大統領。

麻薬撲滅に厳しく臨むことを表明し、”bloody national war on drug”、すなわち「血の戦争」をポリシーとしていくことを宣言しています。警察官が麻薬密売人を殺害することを奨励し、殺害は7,000人以上に及びます。

この極端なポリシーに対してアムネスティ・インターナショナルは”crime against humanity”、日本語では「人道に対する罪」であると警鐘を鳴らしています。これは「国家によって、一般の国民に対してされる謀殺、絶滅を目的とした大量殺人」を意味し、ジェノサイドや戦争犯罪とともに「国際法上の犯罪」を構成しています。

しかしながら、フィリピンの世論調査によると、77%の国民は彼のパフォーマンスに満足していると答えています。事実、フィリピン人の多くはまじめに働き、しっかりと税金を払っている人たちです。その人たちにとってみれば、麻薬撲滅や平和は歓迎できることであり、普通に暮らしていれば自身が警察官によって射殺されることもありません。

私はメトロマニラに住んでいますが、真面目に働いていれば「殺人」という場面に出会うことはありません。

ただ、夜の街で知られるマカティ市内では一晩で数名が射殺されたろいうニュースをよく耳にします。本当かは分かりませんが、間違えて射殺されたしまった人もいるという話。治安が良くなるのは歓迎するけれど、罪のない人が殺されてしまうことは「人道に対する罪」であると感じました。今後かのドゥテルテ大統領の政治がどのように進んでいくか、注意深く見ていきたいと思います。

 




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