なぜ?|10歳で母親になるフィリピンの少女たち

なぜ?|10歳で母親になるフィリピンの少女たち

なぜ?|10歳で母親になるフィリピンの少女たち
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先日、現地の新聞を読んでいてショッキングなニュースを見つけました。

“40 babies born to 10-year-old moms annually”
「年間で40の赤ん坊が10歳の少女から生まれた」




Philippine Statistics Authority(PSA: フィリピン統計局)によると、フィリピンでは過去3年間、10歳で母親になった少女が毎年40人いたとのこと。これは、9歳で性交渉、妊娠に至り、10歳で出産しているということになります。

衝撃、「10歳で母親になるフィリピンの少女たち」というニュース

過去に遡るとこんなデータもあります。2011年には15人の赤ん坊が、2012年には増加し43人の赤ん坊が10歳の少女から生まれています。2013年にはさらに増加し、50人の赤ん坊が生まれているのです。またPSAは、年齢が上がると赤ん坊の人数も大きく増加していると発表しています。

11歳の少女が31人の赤ん坊を出産
12歳の少女が43人の赤ん坊を出産
13歳の少女が152人の赤ん坊を出産
14歳の少女が1,140人の赤ん坊を出産
(2011年のデータ)

これらのデータは、母親によって提出された出生届をもとにカウントされています。当然、提出されないケースもあるはずなので、提出されていない場合を考慮すると、人数はもっと多いと考えてよいと思います。

さらに衝撃な事実は、毎年200人の新しい命が18歳以下の少女から生まれていて、この数字は年間人口増加率の1.7%になるとのこと。最も10代の出産が多いのはCebu(セブ州)で、毎年約11,000人の赤ん坊が生まれているのだそう。

フィリピンの公的機関、The Young Adult Fertility and Sexuality (YAFS)によると、19歳に満たないうちに性交渉を経験する少女は年々増加していて、1994年には13.8%であったのが、10年後には22%へと増加しているのです。

アジアパシフィックの国々の中で、10代の妊娠・出産が増加しているのはフィリピンだけなのです。

 

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原因はインターネットとポルノ、教育、貧困

PSAによると、このように若い少女が性交渉をし母親になる原因は様々な要因が考えられると言います。

①インターネット

まず考えられる原因は、インターネットの普及です。近年、急速にインターネットが国内に普及し、思春期の子供たちも自由に使える環境になったことが、早期に性交渉に至る年齢を引き上げていると考えられます。

例えばマニラ首都圏では92.3%の子供たちがインターネットを利用していて、そのうち84.8%が携帯電話を利用しています。92.3%の利用者のうち、少なくとも66.2%がポルノ(ポルノ漫画や動画)を見ていると考えられます。実際、36%の若い男女は「ポルノサイトを見たことがある」と答えているのだそう。

②性教育

15歳から24歳のうち、44%が初等教育(5歳~11歳)を受けた少女、21%が大学教育(12歳~17歳)まで受けている少女というデータが発表されています。すなわち、教育レベルが低いほど、早く妊娠する少女が多いと言えます。

実はフィリピンは、若い人たちが性教育を受ける機会が非常に少なく、性に関連するヘルスサービスを受けられる機会も限られているという問題があります。カトリック教を信仰する人が全体の70%を占めるフィリピンでは、「性」に関して厳格で「罪」という見方が強く、キリスト教会からモラルに反していると考えられます。特に未成年や結婚をしていない人に対して非常に厳しいため、性教育がなかなか普及しないのです。

それにも関わらず、若い人々は性に関して様々な情報を得られるようになってきました。教育を受けていない子供たちが、ような行動をとればよいか分からず混乱してしまうのは当然です。

③貧困

現地新聞INQUIERによると、貧困の状況にある少女が妊娠をするケースが多く見られるとのこと。しかも通常、彼女たちには収入がなく、子供を育てるために「売春」でお金を稼ぐ少女たちがいるのです。ここマニラでも、夜の街として知られるMakati(マカティ市)では多くの若いフィリピン女性が中年の男性と歩いている光景が多く見られます(日本人も恥ずかしいことにたくさんいます)。少なくともそのうちの半数はお金を払ってデートをしているのでしょう。

ニュースから考えること

わたしは新聞記事を見た時、まず初めに「貧困」という理由を思い浮かべましたが、近年の経済成長が多くの性的情報をもたらし、若い人々に影響を与えていたことに驚きました。

言うまでもなく、10代の妊娠はフィリピンの人口増加率を引き上げ、生産人口を増やし、経済成長、GDPに貢献しています。しかし、10代が出産することは身体的に大きなリスクがあり、死に至るケースもあります。また教育や社会的地位においても危険にさらし将来の希望を奪ってしまうのです。貧困の状態で妊娠・出産をする少女たちはもっとリスクが高くなります。

今回呼んだ記事から、フィリピンでは真剣に性教育に力を入れ、性に関して不安を持つ人々のためにヘルスケアサービスを充実させなければいけないと感じます。

 

 




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